理事長のためのファシリテーション技術(8) 理事会を触発する①

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前回まで、「理事長のためのファシリテーション技術」として、「理事会をデザインする」、「理事の共感を得て、理事会をコントロールする」について、ご説明しました。
 
今回から、3回に分けて「理事会を触発する」方法について記載します。
 

■心理的な共感を得る「ビジョン」を作り、伝える

 

 

マンション管理組合の運営の中心的な役割を果たす理事は、責任もありますが、一方で、非常にやりがいのある役割です。そして、個人にとっても、地域コミュニティへのかかわりは、貴重な経験となります。しかし、一方で、理事会での議論が、どうしても盛り上がらない、発言がないという状態が、大いにあります。その原因として、理事に就任する方々の参加意識の希薄化があげられます。
 
理事の参加意識を向上させるには、どのような方法が考えられるでしょう。やはり、マンション管理組合、もしくは、理事会の「ミッション」、「ビジョン」を共有する点が大切になります。更に、この「ミッション」や「ビジョン」の内容についても、理事の参加意識を高めるための言葉として考えられたものであるべきでしょう。つまり、理事の一人ひとりが、「元気になる」「熱くなる」「燃える」ような目標を立て、心理的な共感を得ることが必要です。
 
ここで、歴史を動かした有名な言葉をいくつか取り上げます。

 

 

■人々を変えるのは、言葉!

 

 

■「我々は月への道を選択する。我々はこの10年の間に月に行く。それは容易だからではない。それが困難だからこそ、我々は月を目指すのだ。」
(John F. Kennedy At Rice University on September 12 1962)

 

■「私には夢がある。いつの日か、ジョージアの赤土の丘の上で、かつて奴隷であった者たちの子孫と、かつて奴隷主であった者たちの子孫が、兄弟として同じテーブルに向かい、腰掛ける時が来るという夢が。」
(Martin Luther King, Jr. At the Lincoln Memorial in Washington D.C. on August 28,1963)

 

上記2つは、ジョン・F・ケネディとキング牧師の有名な演説です。今の私たちが読んでも心打たれる言葉ですね。

ご存じの通り、実際に、2人の偉人は、多くの人々の心を動かし、歴史を変えることに繋がりました。

 

■「ハングリーであれ、愚かであれ」

 

iPhoneで世の中を変えたアップルのスティーブ・ジョブズが、2005年にスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチの最後の言葉です。
 
彼の波乱に満ちた人生を余すことなく語り、ユーチューブで公開されると同時に、世界中で、大きな感動を呼びました。

 

■「準備を怠らないこと。幸運とは、それまでの積み重ねにチャンスが訪れた時のことを言うからです。」

 
これは、カーネギーメロン大学教授ランディ・パウシュの「最後の授業」の中の一節です。
 
ランディ・バウシュは、この講義の1年後に亡くなりました。
 
この「最後の授業」は、余命半年を宣告されていたにもかかわらず、エネルギッシュなパフォーマンスとユーモアで、聴衆を笑いに誘いながら、惹きつけていきます。
 
(ちなみに、スティーブ・ジョブズとランディ・バウシュの上記の講演は、インターネットでご覧になれます。お時間がある際に、是非どうぞ。)
 
以上のような事例を上げたのは、ミッションやビジョンを語ることによって、受け手との「共感の回路」が開き、行動を促していくことができる、ということをお伝えしたかったからです。

 

 

■理事長は、自分の「思い」を、言葉に表し、そして、発信していきましょう!

 

 

「マンション管理組合という一つの地域コミュニティを、自分たち理事で、如何に良いものにしていくことが、如何に価値あることなのか?」。地域コミュニティのリーダーである理事長が、これを、何度でも繰り返し、しっかりと、表現し、伝えていくことが、参加意識の希薄な理事やマンション居住者を変えていくことになります。
 
次回は、「理事会を触発する」の2回目として、具体的に「バズセッション」という方法をご説明します。
 
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アゴリア㈱ TGK本部 エバンジェリスト
*TGKとは、「地域コミュニティを元気に変える」の略称です。