マンション管理組合におけるリーダーシップ(12) リーダーシップの継続性 ①

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企業とマンション管理組合のリーダーシップの違いについて、3つ目に、「継続性」の相違があることをお伝えしました。

 

マンション管理組合の理事長が、1、2年で交代することを考えると、問題や課題、ミッションやビジョンの継続性をどのように担保し、ナレッジを蓄積していくかが、マンション管理組合にとって大きな課題であることは確かです。

 

一人の理事長が、数年にもわたって優れたリーダーシップを継続するマンションもあります。ただ、その場合、マンションにとっては、一人のカリスマ理事長に依存するリスク(不在になるリスク)も考慮しなければなりません。

 

ここでは、組織的に、ナレッジを蓄積し、共有する方法を2つ挙げたいと思います。

 

 

継続のリスクを軽減する2つの「組織的ナレッジ共有法」:オブザーバー機関の組織化

 

 

一つ目は、過去の理事長もしくは副理事長など理事会運営経験者を集めた組織体を、理事会のオブザーバー機関として、組織化することです。

 

理事長は、その期ごとに苦労して、問題や課題に対応してきました。

 

その知識集め、蓄積することが継続性を担保する一つの手段となります。

 

例えば、現理事長が、理事会でも結論が出ない難題を抱えた場合は、このナレッジ蓄積の機関である「オブザーバー委員会(仮称)」に、いつでも相談することができるようにします。

 

この効果は、現理事長に有力な味方を作ることにも効果があります。

 

総会において発言する方は、多くのところ過去に理事長や理事会で活躍された方ではないでしょうか。当然、理事会運営についての経験があり、管理組合運営の内容も理解している方ですので、質問も鋭く、発言力もあり、場合によっては、議案が否決されることもあります。

 

私が、理事長をしていた時には、総会前に、議案を説明し、助言をいただく機会を、このオブザーバー委員会に求めました。

 

その際に頂いた貴重なアドバイスは、やはり、経験者でなくては、指摘できないもので、総会までにその指摘に基づいて、議案を修正することで、無事乗り切れたことがあります。

 

また、過去の理事長の方たちも、オブザーバー委員会で、既に、総会議案についての意見を述べたこともあり、実際の総会では、反論をいただくことはありませんでした。

 

更にこの効果は別のところにもあり、これまで発言のなかった区分所有者に発言の機会を作るものになり、一人でも多くの主体的な参加を目標とした総会として締めくくることができます。

 

これまでのマンション管理運営の貴重な経験、知識を、理事会メンバーが代替わりする度に分断することを避ける策として、成功と失敗の経験を含めて蓄積する組織体を作ることは、とても有益です。

 

理事会を離れた後も主体的な参加意識を維持するためにも必要な事であると思います。

 

理事長の負担は、過去の理事長が最もよく認識しています。

 

現理事長には、是非、過去の理事長による協力体制を築き、心強い味方を一人でも増やしてください。

 

それが、理事長の負担を軽減することにもなります。

 

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アゴリア㈱ TGK本部 エバンジェリスト
*TGKとは、「地域コミュニティを元気に変える」の略称です。