マンション管理組合におけるリーダーシップ(13) リーダーシップの継続性 ②

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マンション管理組合の執行機関である理事長、もしくは理事会の課題の継続性について、もう一つの具体的な解決策を説明します。

 

 

理事任期、引き継ぎ、新体制としての運営開始スケジュール改革

 

 

理事の任期は、1年もしくは2年であることがほとんどです。

 

任期中の課題の引継ぎにどのくらいの期間をかけているでしょうか。

 

私のマンションでは、3月が期末月であり、6月の総会を経て、7月より新しい理事会メンバーで開始することになっています。

 

理事の任期は、2年で、毎年半数が入れ替わり、半数が残る形をとっています。1年間の理事経験者が残ることで、問題や課題の継続性を担保していることになります。

 

私が理事長の時に、この仕組みに、もうひとつ工夫をしました。

 

例年、新理事募集を4月に開始し、5月に新理事長を含めた体制が固まるというスケジュールでした。

 

しかし、引継ぎ期間が短いこともあり、また、新理事は、理事会に出席するのは、7月の新体制からということで、雰囲気になじむのに時間がかかり、遅くなると、慣れるころには、既に次の期になっているという問題がありました。

 

そこで、期末月である3月の理事会までには、翌期の理事会体制が決まっている状態に変更しました。

 

つまり、年明けの1月早々に、新理事募集を行い、新理事長の依頼についても2月から候補者に依頼したうえで、新しい期が始まる4月1日には、新体制がすべて決まっているということになります。

 

 

新たにできた準備期間が新理事の育成期間となる

 

 

4月から6月までの3か月間という十分な引継ぎ期間を設けたわけですが、4月からの総会までの3回の理事会においても、新理事が、議決権はないものの傍観者として、理事会に出席し、理事会の雰囲気や議論されている議題について、把握できるような工夫を行いました。

 

また、6月の総会に向けて4月より議案の作成などの準備に入りますが、現理事長の総会資料作成に、新理事長も加わって行うことで、総会対応における各ステップの引継ぎを行うこととしました。

 

従前より、翌期の監事は、前期の理事長が残る慣例も合わせて、継続性を維持する体制としたわけです。

 

企業であれば、人材育成も含めて後継者を選ぶために相応の期間を設け、用意周到に行います。

 

しかし、マンション管理組合の理事長の引継ぎには、まず、人材育成という余裕はありませんし、そもそも通常1年間という極めて短い期間の職務でもあります。

 

そこで、上記のような組織的な仕掛けを作ることが方法として考えられるわけです。

 

これは、理事会の継続性を担保する一つの手段にすぎません。

 

そのような制約条件が厳しい中で、知恵を絞れば、まだ、いくつかの方法が考えれられるのだろうと思います。

 

しかし、いずれにしろ、仕掛けや仕組みにすぎません。

 

重要なのは、何度もお伝えしている通り、マンション管理組合という組織の中で、何年も共有できる「ミッション」と「ビジョン」の継続になります。

 

それは、理事長の引継ぎの際にも重々、理解をし、共有していくことが大切です。

 

「ミッション」として言語化した言葉を、幾度でも、発信し、共有することが、継続性を担保する最も有効な手段と考えています。

 

ミッションに対する共感が、

 

「自分たちが住む地域コミュニティに、週数時間でも時間を使って、さらなる価値を上げてみよう」

 

という意欲的な居住者を生み、自ら手を上げて理事や理事長に挑戦する方を得ることができるように思います。

 

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アゴリア㈱ TGK本部 エバンジェリスト
*TGKとは、「地域コミュニティを元気に変える」の略称です。