マンション管理組合におけるリーダーシップ(2) 「成果」について①

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前回、「企業」と「マンション管理組合」を比較した場合のリーダーシップの相違点について3点を挙げました。   この3つの視点を切り口に、今回は、マンション管理組合の理事長に求められる「成果」について、踏み込んで、考察します。    

 

マンション管理組合メンバーの行動を促すためには「ミッション」と「成果測定指標」が必要

    企業経営には、企業ごとにミッション(=理念)やビジョンがある一方で、売上や利益という業績目標が明確にあります。   一方で、非営利組織では、企業経営における業績にあたる明確な「ものさし」が、曖昧であるといえます。そのため、ミッションが、人を、組織を動かす重要なものとなります。  

 

ミッションは、「大義」を述べ、管理組合、理事会の構成員、メンバーに「心理的」な「共感」を得るものです。   そして、リーダーたる理事長が、管理組合員を「動かす」、もしくは、理事会のメンバーの「行動を促す」には、「ミッション」が不可欠となります。  

 

しかし、心理的な「共感」だけでは、具体的な行動に結び付きません。   そこで、マンション管理組合には、具体的な行動に結び付く「目標」が存在すべきであり、その成果を計ることが必要になってきます。  

 

目標と成果により、リーダーは、責任を帯び、リーダーとしての行動に移ることができます。   また、管理組合全体や理事会メンバーを動かすことができます。    

 

マンション理事会の成果指標は「シンプル」かつ「理事就任直後の理事会で共有」すべき

    理事長は、就任後、速やかに、ミッションの定義とあわせ、ミッションを具体的なものにブレークダウンした「目標」を掲げ、成果として何を見るべきか、についても議論し、理事会での合意を得ることを勧めます。  

 

新しい期が始まる時点で、これらを設定しておくことで、メンバーに、具体的な行動を促すことができます。   それが、リーダーとしての理事長が、理事会で合意を得るべき最初の仕事になります。  

 

重要な点は、その目標に対して、「成果」をどのようにして計るかになります。   「目標」と「成果測定」は、シンプルで、明快なものにすることが求められます。

 

マンション管理組合運営における成果測定指標の例

    例えば、マンション管理組合としての一つの明確な目標として、「管理費の収支の改善」を掲げるならば、成果は、非常にわかりやいものになるでしょう。  

 

収入面では、組合員からの管理費徴収が、滞りなく行われること、つまり、滞納率をどの程度抑制したかが成果となります。   また、支出面では、管理費の削減が上げられます。場合によっては、大胆に管理会社を変更して大幅に削減する手段も考えられます。

 

次回について

    では、「管理費の収支改善」以外に、どのような明確な目標を掲げ、成果の評価方法を設定できるでしょうか。   次回に、私が理事長の時に行ったことを事例の一つとして、取り上げます。

 

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  アゴリア㈱ TGK本部 エバンジェリスト

*TGKとは、「地域コミュニティを元気に変える」の略称です。