マンション管理組合におけるリーダーシップ(5) 多様性、フラットな組織における合意形成(議論する力)②

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「論理的思考」その2つのアプローチについて

「論理的思考」は、2つの方法しかありません。  

  • 多くの事実から一つの命題を導く「帰納法」
  •  

  • 常識的な前提から、自分の命題を当てはめて、結論を導く「演繹法」

  となります。

 

論理的アプローチ「帰納法」について

    それでは、「帰納法」から具体的に説明します。   よく例に出されるのは、次の事例です。   「ソクラテスは死ぬ」   「プラトンは死ぬ」   「アリストテレスは死ぬ」・・・・   あらゆる人間を調べた結果、「人間は、必ず死ぬ」という結論を導きます。   これが、帰納法となります。    

 

「マンション管理組合で生じるトラブル」を帰納法で考えてみる

    「帰納法」を、マンション管理組合で生じる問題に当てはめてみましょう。   マンションで、「ペット飼育を許可すべきか?」という課題があったとします。   帰納法でこれを考えると、   居住者Aさんのペット飼育は、共同の利益に反しない。   居住者Bさんのペット飼育は、共同の利益に反しない。   居住者Cさんのペット飼育は、共同の利益に反しない。   ・・・・・   よって、「このマンションでペットを飼うことは、許可してよい。」   との結論になります。   これが、帰納法としての考え方の基本事例になります。    

 

共同の利益を犯した場合は一体どうなる??

    次に、例えば、ペット飼育を許可していたマンションで、共同の利益に反する行為が相次ぎ、再度「ペット飼育を許可すべきか」について課題が上がったとします。   ここで、議論を行うとしたらどのようになるでしょう。  

 

Dさんのペットの飼育は、迷惑をかけている。   という事例があったとします。  

ある理事から、このマンションのペット飼育は、禁止すべきだとの意見が出されました。   一方、ペット飼育は続けたい、との別の理事からの意見があり、対立します。   理事長は、どのような解決策を模索したらよいでしょうか。  

AさんもBさんもCさんも共同の利益を守って、ペット飼育をしている。   なぜ、Dさんは、共同の利益を守らないのか?   その原因を追究するべく調べたところ、Dさんは、ペット飼育のルールを認識していなかったとの事実が判明したとします。

 

  当然のことながらA、B、Cさんは、ルールを十分に理解したうえでのペット飼育をしていました。   そうすると、ペット飼育について、マンションの共同の利益を守るためには、ルールの周知と理解が必要との結論が出てきます。    

 

帰納法における重要な2つのポイント     帰納法における重要な2つのポイント    

帰納法で重要なポイントは、2つあります。

 

ひとつは、上記のように、ピラミッドストラクチャーで、論理的な構造を意識することになります。

 

更に、Dさんという新しい事実が判明した場合、「ペット飼育の是非」について、議論をすることになりますが、ここで、感情的な意見や思い込みによる意見の対立を避け、あくまでもファクトベース(事実に基づく)の議論が求められます。

 

Dさんは、もしかすると、ペット飼育のルールを知らないのではないか?という疑問がでたら、事実(ファクト)を調べることです。

 

そして、Aさん、Bさん、Cさんも、ルールを十分に理解したうえで飼育をしていたということもわかれば、新しい結論で、合意形成を行えることになります。

 

これが、「飼育を許可か禁止か」という二者択一ではない、第三の道、「ベストウェイ」となります。

 

ドラッカーによると、一流の意思決定者は「重要なことで最初から同意が得られている場合には、敢えて意思決定をしない」とのルールを取っていたとのことです。つまり「反論がない意思決定はしない」ということになります。

 

論理的な議論を意識した進め方を理事の方々が共通に理解し、反論を貴重な意見と捉え、マンション管理組合における課題解決、問題解決のベストウェイを導いて下さい。

 

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アゴリア㈱ TGK本部 エバンジェリスト *TGKとは、「地域コミュニティを元気に変える」の略称です。